イラスト付
苦手なんだけど克服できないかと挑戦継続しているオメガバースもの。当作は前半本を握りしめてしまいそうになるくらい、(怒)だったのですが、後半、「おお、これが先生生徒ものの良いところなのかも!」と目覚めた心地でしたため、(萌2+中立)/2で萌にしました。「本編160Pほど+二人が幸せを確固たるものにする続き60Pほど+先生のあとがき」です。割合エロエロだと感じました。唯一「げ」と思ったのが、後の本編後日談の方の一語「授〇」。絶対ヤ という方はご注意ください。2009年リンクスさんに掲載された「生徒が野獣」というお話にオメガバースをぶっこんだとのことです。
お話は、都内の名門私立男子校の職員室で、早川が担任をしているアルティメットクラスの生徒の2年間の成績データを眺めて考え込むシーンから始まります。アルティメットクラスに3年連続で選考されている中臣という生徒がいるのですが、成績にムラがあるのと、早川が教えている現代国語のテストで4回白紙提出されていて・・・と続きます。
オメガが最下層であること、ベルトや抑制剤でヒートを抑えられること、アルファ×オメガから生まれるのはオメガが多い・・などの設定です。
攻め受け以外の登場人物は
攻めの父親、受けの婚約者(♀)、保険医ぐらいかな。
****個人的に好きだった箇所
オメガバースに関する云々より、前半「ありえん!」というほど酷いクズ状態だった攻めが、やはり高校生、心を開いたら「あら可愛い」と思えた点が好きでした。
超優秀な父親に虐待されている攻めさん、喘息あるわ、暴行受けるわ、ごはんは家で家政婦が作ったものを一人で食べる生活だわで、なかなか悲惨。そんな子が、これまた家庭の事情がよろしくない32歳の教師になついて素直に心情をさらけ出すところに、なんだか希望を見いだせる心地で良かったです。
「授〇」という記載は、「げ」でしたが、三人で穏やかに幸せそうに未来を見ているシーンは、ああよかったなあとしみじみ思えるので、±0よりプラスよりでした。
しかし小説にもオメガバース増えましたよね・・頑張って慣れなきゃな。
タイトルからしてドロドロしたオメガバだと思って読みました。確かに最初のうちは早川が担任をしているクラスの生徒の中臣に襲われたりしてました。
でもですね最後まで抱かれたのは早川の部屋でしたし、強姦とかでは無かったです。
中臣が早川に近づいた理由も可愛いものだったし、なんだかんだと早々に絆されちゃってます。
毒の林檎が何を比喩しているのか、ちょっと分かりにくかったです。毒親に苦労した者同士がくっ付いた印象です。
その毒親もどちらともあっさりと縁が切れています。
早川の彼女も大学時代から30歳過ぎまで付き合ってセックスも無し、好きな人が出来たΩだから結婚出来ないし別れると言われてコップの水をかけて怒っただけでした。早川が働いてる高校にバラすとか嫌がらせするかと思っていたので、肩すかしでした。
中臣の在学中に2人の関係がバレる事も無く、卒業してから隣り合った部屋に越して同棲してるが如く生活してました。
中臣は大学に通いながらトレイダーで稼いで、早川との間に可愛い男の子が産まれてました。
あっさり幸せになってたオメガバースでした。