SS付き電子限定版
侯爵家の御曹司α×過去に囚われた国語教師Ωの、純愛オメガバース!!
初読み作家様でした。不憫オメガ受け様と、それを救う年下アルファ攻め。
この年下17歳高校生攻め様が、人間的にめちゃめちゃできた人で…「君、本当に高校生!?」って感じでしたよ。全てのアルファよこうであれ。って感じのアルファです。
オメガであるということで親に捨てられ、施設で育った主人公、雅己。彼は無理矢理犯され番にされ、囲われていたのですが、無理矢理番ってきたアルファが殺され、その殺人事件の犯人として警察に疑われています。
臨時の教師としての職をなんとか手に入れた始業式の日、アルファ然とした生徒、悠真を見て本能的に恐れを感じるのですがー
と進むお話。
なんというか、この攻め様の人間の出来っぷりがすごくて。
若いのに、アルファならではの傍若無人ぶりが全くなく、ただひたすらに恋をして、その相手を守りたいと願う。
そんなひたむきな純真さと健気さに、じーんとやられてしまいました。未来のスパダリ、と言いたいところなんですが、17歳で既にスパダリってます、この攻め様。
で、とっても素敵にお話が進んでいくんですけれど、どーーーしても自分の中で納得できなかったのが!!
…こんなにもできた攻め、なぜ、避妊しなかった?
という点でして。
いや、「子供ができたら俺、責任とります」(キリッ)ということはちゃんと言葉にして言ってくれてるんですよ。
であるならば!まずは避妊しようよ…と、なんだかそこでやけに我に返り、冷静にツッコんでしまう自分がいました。
それまでの言動が完璧で、我慢のできる攻めだっただけに…そこはアルファの「孕ませたい」って本能を抑えきれなかったのかな、、でもなんだかモヤっとしてしまいました。
あとは、殺人事件の真犯人が、後半ギュギュッと短めに明かされ、ちょっと物足りなかったかなぁ、と。
ただ、オメガバースでこんなにも傲慢なところがなく、ひたすらに相手を想い、守ろうと奮闘する攻めってなかなかいない!
…と、攻めにかなり萌えたオメガバース作品でした◎
「やんごとなきオメガ」に登場する二人の息子の恋。
先に「やんごと・・」を読むことをお薦め。
「やんごとなきオメガ」の二人が、親としてちょびっとだけ登場。
三宅祥久:25才 用務員、実は藤堂家の御曹司
仁礼雅純:17才 βと偽っていたΩ
難産で産んだ一子が、悠真。
「愛しき年上のオメガ」
藤堂悠真:17歳 α
「やんごとなきオメガ」の祥久x雅純の息子。
とても高校生と思えない、父親似の少年。
加納雅己:23歳 実親に捨てられ、孤児院で育つ 不運続きのΩ
産休の代理教師として赴任。
悠真の実母・雅純と似た容姿。
★「やんごと・・」読了後、随分間が空いた続編の読了。
辛い過去があって、なぜ教師という不特定多数を相手にする職業を選ぶのか?
小学生ならともかく、高校生?
オンラインで家庭教師するとか対策はあるよなぁ。となんだか妙に引っかかります。
それを言っちゃおしまいよ、なのは分かるんですが、、
オメガバースは好きなんですが、これは苦手な物語でした。
こちらの作品は「高貴なオメガは頑健なアルファを恋う」が雑誌に掲載された後の書き下ろし作品です。発売は後になりますが「やんごとなきオメガの婚姻」を読んだ後の方がより人間関係が理解出来きて面白いと思いました。
悠真の親の雅純は伯爵家の次男だったので、大切にされて性的な被害に遭うこともなく祥久と出会って番になっています。
一方で悠真が思いを寄せている臨時教諭の雅己は無理矢理番にされただけでなく、番相手がベータに雅己を凌辱させたりと悲惨な目に遭って来ました。
そしてその番相手が殺されて雅己に殺人容疑が掛かってしまってました。あまりに気の毒な境遇です。
刑事とのやり取りを目撃した悠真は何とか力になろうとしますが、雅己は怯えていて心を開こうとしません。そのうち雅己は誰かに命を狙われるようになって、悠真は学生である自分がいかに無力であるか思い知るのです。
この悠真が祥久と似て寡黙で真面目で愛情深くて、17歳にしてはとても大人びた人物です。初恋の人は産みの親の雅純で拗らせていたのが、雅己に出会ったことで昇華出来たらしいです。
悠真は雅己が轢き逃げに遭った後にアパートに見舞いに行って、雅己がヒートをおこし治療だと言って抱いていました。
本当は気持ちを伝えたいのに、臆病な雅己を追い詰めないように自分を律したのでした。
その後暴漢から雅己を庇った時に悠真が刺されてしまいます。その時に入院先の病室に雅純が現れて、悠真が寝ているからと雅己の気持ちを聞き出すのですが、悠真が寝たふりをしているのを知っていてあえて雅己の気持ちを確認していたのです。
雅純は悠真がもう少しで成人すること、悠真の相手には親は口出ししないことを伝えて帰って行きました。
そして次の日に会った祥久も雅己には好意的でした。
退院した悠真は侯爵家の別邸に雅己を一緒に連れて行き、改めて番になって欲しいと気持ちを伝えていました。2人は卒業まで番にはならないと決めて、悠真が大学に入ったら一緒に住む屋敷を手に入れたそうです。スパダリすぎる…
電子書籍版を購入。
挿し絵あり、あとがきあり。
遠野春日さんのオメガバースと言うことで、ワクワクしながら手に取りました。
最近、いろいろな作家様がオメガバースに取り組んでいて楽しいです。
で、遠野春日さんのオメガバースですが、あとがきによると、2作目とのこと。
すでに前にも描かれていたなんて、知らなかった。。。と思ったら雑誌掲載のみだった様子。
今回の攻めの両親のお話だったようです。
思わせぶりにでてきていたので、今後、サイドストーリーとして描かれるのかな?と思っていたのですが、本作の前にすでに発表された後でした(汗)。
で、肝心の物語の感想です。
攻めの藤堂の不甲斐なさが、よくあるオメガバースのアルファ像とは異なり高校生らしくて好感を持てたのですが。。。全体的に何か物足りない。
伏線があちらこちらにあるわりには、回収があっさりめ。
アルバムも犯人も体の関係のあったベーターの人々も刑事さんも、あれ?それで終わり??って感じ。
相良くんは特に、なんかやらかしてくれるって期待?していただけにガッカリ。
もうちょっと、ドキドキ、ハラハラが欲しかったかな?
好きな雰囲気だったのですが、盛り上がらないまま終盤をむかえ、残念でした。
ただ、みずかねりょうさんの絵は素晴らしかった。
これを見るだけで、購入した価値はあったかもしれません。