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初単行本シリーズの完結篇です。
三島さんの描く三角関係の原点が恐らくここに
凝縮されているのではないか、と評者は愚考
します。
煽る人(本作では生徒の三船)のポジションは
微妙に変化して行くのでしょうけど。
このカップリングの場合、アンソロジー連載中には
結局結ばれず挙句描き下ろし作中で結ばれる
というのが実にらしいと申しますか。
迷って焦らす雨宮も雨宮ならいざと言う時に石橋を
撫でて渡る木島も木島。後十年も付き合えば
年齢差故のギクシャクも薄れましょう。
数学教師が生徒の三船に執拗に迫られ、おびえる毎日、そんな先生を三船の幼なじみ・木島は、守るように。自己中でワガママな雨宮先生が可愛くてしかたなくなってしまった木島は…
一巻ではまるで木島の気持ちに気付いていなかった雨宮ですが、ちゃんとくっついてよかった。
雨宮のツンデレ具合がよい。
こういう大人げない感じの受け好きです。というか先生受けがまず萌えます。
三船がいいキャラしてますね。腹黒そうなキャラで、単に面白がってるだけかもですが、二人のキューピッド的な存在。
シリーズ2作目で完結編。
1巻では雨宮先生があまり好きになれなくて中立評価だったのですが、2冊目ではちょっと可愛くなったんじゃない?と思いました。
前作と比べると腹黒や俺様、我儘な性格が余り出ていません。
前巻では木島に助けてもらったのに木島が来るのが遅いと言って思いっきりピンタしたりするところがどうしても好きになれなかったのですが、今回は2人の気持ちが通じ合ってから木島君に押されて焦ったりするのが可愛いです(1巻と同一人物とは思えないほどの変化のような気がしますが…)。
脇役の三船君も腹黒ながらいい役どころでした。
木島君は相変わらず一途で奥手ながら男前です。
台詞も少なく、軽いコメディで読みやすいと思います。