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1巻の翻訳の読みにくさに耐え、登場人物の名前の覚えにくさに耐え、恋愛の気配すらない過酷なストーリー展開に耐え、ストーリーはどんでん返しに次ぐどんでん返しが続き、厳しい状況下での、やっとここまで来た感のあるラブシーン!!
読者もストーリー展開に一喜一憂しながら読みつつ、そんな中でひとつふたつ出てくるラブシーンは、まさにご褒美で、読者も登場人物も耐え忍んだ中での甘々は格別です!
最初から最後まで甘々な話では食指が動かないので、そういった点では最高でした!
やっと恋人同士といえる仲になった2人が見られます。
もう、2人にとって絶体絶命な展開が3冊通して何度あったか…
その中でもやはりクライマックスの3巻は、もうダメかも…と思うくらい絶体絶命で逃げ場が無く、この状況を打破できる策は読んでても全く思い付かず、心臓痛くなる展開でした。
でもカストールの最期は悪役の王道でしたね…(悪役キャラとしては小物だけれど)
デイメンの後継ぎを考えると、ジョカステの子供はデイメンの子供でもよかった気がします。(攻めが受けに出会う前に出来た子供だし)
ローレントは結婚しないし一族は自分で最後になると言ってますが、デイメンはそうもいかないだろうし。
外伝をこれから読みますが、その辺のことは出てくるのかな?
ジョカステは悪人になりきれない人でした。元々は自分の身かわいさでカストールに鞍替えしたのかもしれませんが、デイメンを見殺しにはできなかった。
本当に真実が二転三転して、登場人物も敵になったり味方になったり、どこまでが誰の策略なのかも分からず、でも薄々感じてた部分もあり、とても練り込まれたストーリーでした!
ラストが呆気なく終わるので、外伝があって良かったです。もっと終わりの余韻に浸りたい作品です。
久しぶりに心を奪われて夢中になって読んだ作品でした!!
兄に裏切られ奴隷にされた王子×冷徹超絶美形王子
まず奴隷にされるのが攻めっていうのにびっくり。表紙見たらたしかにそうだった!
絵も大変美しいので、姿を思い浮かべて読み進めるバッドエンドだったら受けの王子に肩入れしすぎてて辛そうだから読むのやめようかなと思うほどに。(チラッと最後読んでからまた戻ってしまった)のが楽しかった!
1〜3巻までかなりボリュームあるのに読み始めたら寝れなくて夜中から読んで気がついたらお昼。
止まらないし、興奮して眠くならないくらい続きが気になって。
受けの王子様が凛として冷徹で剣術も強くて美形でほんと好みの受け様でした。
バッドエンドだったら受けの王子に肩入れしすぎてて辛そうだから読むのやめようかなと思うほどに。(緊張に耐えられなくてチラッと最後読んでからまた戻ってしまった)
へんに正義感を振りかざしたりしないところとか最高でした。人がいいだけじゃ王宮では生き残れない!
そんなことまで考えて行動してたの?天才か!と思えるほど頭脳派の受け様。
攻め様は強いけど、真っ直ぐで人がいいので考えが甘くてそんなところがたまにイラッとするところもありましたけど……
こういう真っ直ぐな人じゃ、ねじ曲がった受け様の良いところに気づくのに1巻以上かかってもしかたないけど、早く気づいてーって思いながらムズムズしちゃいました。
最後まで執政の叔父さんのずる賢い策略や怒涛の展開でハラハラして、息をつかせぬ展開で私の心も休む暇もない。
とにかく受けが血も涙もないように振舞っているけど、王子派の近衛兵とか王子の内なる高潔さを感じ取って、冷血野郎とかいいながらも王子に忠誠を捧げているところはわかる人たちにはわかるんだなあと嬉しいところ。
執政を握っている叔父の策略もねじ伏せていくところは爽快!その後も策略につぐ策略で叔父さん腹立たしい!
シリーズ読み切りました。面白かった!!この後の「外伝 夏の離宮」もしっかり読みましたよ。先達のレビュー見るに確かにここで終わりで「夏の離宮」がすぐ手に入る状況でなければ悶え苦しんだでしょう。未読の方は絶対読んだほうがいいと言い切れます。
1巻からもよくよくデイメンが一方的にローレントを眺めてましたが、どんどんその意味が変わっていって…憎き相手を睨んでいたはずのデイメン…こんなはずじゃなかったろうな。
オクトンのシーンが最高!!!知りもしない見たこともないルールの試合を文字で想像させるって大変だと思うけれど、こちらは臨場感たっぷりで。
デイメンとローレントが互いに互いを認め合っていて、彼に相応しいのは彼しかいないと思える展開でした。この巻で風貌を褒め合うシーンもあるんですよね〜互いにベタ惚れな2人。
酔うローレントの無防備さよ…どれが彼の素で、どれが作ったものかずっと分からないのですが、このローレントの言葉は真実だと思う。
2巻の耳飾りなんかもそうですが「これは後で出てくるぞ」って思ったアイテムが再登場するときの興奮たるや!古い帽子のようにすぐ出てきたり、時間をかけて再登場したり。う〜んうまい!
1巻ではデイメンがしなかった脹脛へのキスをイサンデルがローレントへする辺り、痺れる。
2巻に比べて壮大さは少し減りまして、終盤若干偶然に頼りすぎなところもありました。特に畳み方は正直微妙だった。結局言葉で執政(名もなき男よ)をねじ伏せるのか、元老院にはダメな人しかいないのかとか、パスカルもっと早よ…とか。
しかしながら、それでこの作品の素晴らしさが損なわれぬようなことはない面白さです。混沌とした政略が描かれるだけではなく、笑えるシーンも散りばめられていて、飽きることなく読み切りました。素晴らしい作品をありがとうございました。
3部作。とても読み応えがありました。
最後の最後まで名前を完全把握できなかったですが(笑)
きちんと終着してますし安心して読めると思います。
特に終盤はどうなるんだー!!!と読まずにはいられなかったです。
個人的な好みとしてはドストライクではないので萌2ですが、ハマる人には凄くたまらない作品だと思います。
ローレントの新たな一面を知れる度に私もどんどん好きになりました。
後日談とかないんですかね。読みたい…。
1年待ちも覚悟してたのに、予告通り冬の間にこの3巻を手にすることができて舞い上がり、夜を徹して400ページを一気読み。さらに弾みがついちゃったのでもういちど1巻からじっくり読み直し・・・いまだにこの「見たままのものなど何一つない世界」にとらわれたまま、社会復帰もかなわずにいます。
この3巻では初めて、ローレントの内面が描かれているのですが、そのあまりに荒涼とした心象風景にまず胸を衝かれます。「味方などいなかった」。幼い彼にとって世界の全てだったオーギュステ。その兄を失った13歳の時から、彼は本当にたった一人で闘ってきたのだ。誰も信じず、頼らず、ただ自分の智慧と力の限りで闘って、万策尽きたら一人で死んでゆく。一国の王子として生まれ、あれほどの美貌と才気に恵まれながら、優雅どころかあまりにも過酷な十代を彼は過ごしてきた。「いつか兄の仇を討つ」という強い思いだけが、皮肉なことに辛うじて彼を支えてもいた。この巻では実際、その仇に刃を向けるシーンもあります。多分その瞬間、彼の殺意は本物だった。でも自分の力では、どうやってもかなわないことも分かっていた。その絶望の深さ。
恐らくローレントにとっては、兄の仇がずっと思い描いていた通りの「卑劣で残虐な蛮族」であってくれればずっと楽だったはず。でもローレントは彼に近づきすぎた。彼が奴隷を救うために自らを擲つのを見てしまった。ローレント自身も幾度も窮地を救われた。そしてあの一夜。(ローレントは本当に「一夜かぎりの想い出」として封印するつもりだったようですが)よかれあしかれ、閨では当人が思っている以上にその人間の本質がむき出しになる。ジョカステにも「身体だけの荒々しい関係になると思っていたし、それを望んでもいたでしょう」と鋭く指摘されていたが、そのあらわになった本性が幻滅するようなものであれば、今度こそ完全に彼を思い切ることができる、との淡い期待もあったのかもしれない。(はっきり書かれてはないが、彼の初体験はまさにそういうものだったらしい)人を激しく憎むのも、愛するにも、相当なエネルギーが要る。まして愛と憎しみそれぞれが同じくらいの強さでせめぎ合って身の内を焦がしていたら、どんな強靭なメンタルの持ち主でも長くはもたない。普段は氷の仮面の下に完璧に隠していても、思わぬところで本音がポロリとこぼれてしまう。付き合い酒でしたたかに酔わされたときとか(マケドンのような「ワシの酒が飲めんのか」おやじって洋の東西今昔を問わずどんな社会にも一定数生息してるのね)、無敵の戦士のいつになく弱っている姿を見たときとか。
ローレントが愛と憎しみのはざまで激しく揺れ動いている間、一方のデイメンがひたすらぶれずに平常運転なのもよかった。なんだかんだ言ってこの二人、手を組めば最強なのは間違いない。どこまでも好対照な二人の魅力が際立っているから、一度足を踏み入れたら最後、物語がどれほど長大でも最後まで見届けずにはいられない。ただ一つ、惜しむらくは、これだけ広げた大風呂敷の畳み方が、急ぎすぎたかややぞんざいだったこと。せっかくだからラスボスには最後もうひと暴れしてほしかったし2人と両国のその後も気にかかる。王子同士のゴージャスカプなのに、「馬臭いぞ」とか言い合いながら星空の下の寝袋デートが数少ない幸せな思い出なんて、不憫すぎやしませんか。もう1巻や2巻増えても全然オッケーだったのに。