BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
卒業まで関わりたくなかったはずの人間が、いつのまにか、毎日会いたい人になるなんて!
とあるアンソロジーに入っていた短編から、雪舟さんの作品を知り辿り着きました。
表紙は紀伊先生だけど、普通に集英社だし…とBLの期待値低めで読み始めたら……、めっちゃBLでした(笑)そしてめっちゃ好きでした!
2055年の未来浅草高校に通うDKのラブストーリー。
ぼっちスタンダードな優等生・緑と常に周りは人だかりな人気者・楯。
なんの接点もなかった二人、むしろ自分と真逆な立ち位置の楯に対し敵対心を抱いていた緑が、担任(馬)に頼まれ、水疱瘡で欠席している楯の自宅に課題を届けに行くのですが(楯のおうちの雰囲気がとても素敵なのです!)、何気ないこの出来事から、すでに特別な雰囲気を感じてしまいました。この二人が、お互いじゃなきゃだめな関係だという予感が行間に満ちてます(たぶん)。
恋心がぐんぐん加速していく様子が、緑の一人称でDKが憑依してるかのように語られます。
一人で色々考えるときは利口なのに、好きな人を前にすると馬鹿になるってゆー表現があって、初恋にもがくDKが、おかしいような切ないような…とーても可愛いです。
ラブストーリーの展開として、割りとオーソドックスだとは思いますが!
表現とかことばの使いかたがほんとーに素敵で、作中なんども”はっ”とさせられてしまいました。
軽やかで、ポップでキュートな雪舟ワールドに癒されます。ただ、とてもユニークなので、この文体や作風についての好き嫌いは別れるんだろうな、とは思います。
緑(攻)が楯(受)を好きで好きでたまらない!
という気持ちと妄想が全力疾走する楽しい作品です。
とりあえず、私は続編にも手を出してしまいました。