【SS付】【イラスト付】
極上の餌として、利用されるだけでもいい…
こちら「オメガバースの不完全性定理」のスピンオフになります
共通して出てくるキャラはいますが、今作だけで問題無く読めます。
で、今回の主人公ですが、前作で「過去に痛い経験をしていて」みたいな事がチラッと書かれていて、気になっていたんですよね。
とは言え、あらすじからエロ特化のライトな3Pものを想像してたので、こう、想像以上に不憫で切なくて・・・。
ただ、心に傷を持つ主人公が、悩んだり迷ったりしながらも過去と決別し、未来に向かって歩き出せるようになると言う、とても素敵なお話でもあるのです。
普段ならこういうお話って、大好きなんですよね。
が、攻め二人がよろしくない・・・。
彼等は受けを支えるどころか、逆に追い詰めてるんだよなぁ。
ハッキリ言って、ただのエロ要員にしか見えないんだよなぁ。
えーと、攻めでありながら主役では無く、受けのオマケみたいな。
彼等がもっといい男なら良かったのに・・・。
内容ですが、双子のアルファ・ニレルとジョシュア×こちらも双子の兄でオメガのチヨによる、オメガバースで3Pものです。
母親から捨てられ、更に養護施設で性的虐待を受けていた双子の兄弟・チヨとサエ。
14才で施設から逃げ出した二人は、現在、貴嶋家の保護の許なに不自由ない毎日を過ごしています。
そんな二人が通う高校に転校して来た、双子の兄弟・ニレルとジョシュア。
サエのみに執拗に迫る二人から弟を守る為、不本意ながら関わり合うようになり・・・と言うものです。
まずこちら、受けであるチヨですが、かなり不憫で痛々しいんですよね。
養護施設で性的虐待を受けて心身共に傷を負うのですが、そんな中でも弟を守る為、自身の身体を代わりに差し出したりしてて。
また、偶然出会い二人を保護してくれた貴嶋家の遠縁・匠吾。
抑制剤が身体に合わない二人は、発情期の熱を静める為に、匠吾に抱かれてるんですね。
しかし、サエと匠吾は互いに惹かれ合っていて、チヨは自分がオマケのような存在だと感じている・・・。
そんなチヨの前に現れたアルファの双子・ニレルとジョシュア。
上流階級で強引な彼等は、弟であるサエだけに執拗に迫る・・・。
チヨの内面と言うのは、とても複雑であると共に、痛々しいんですよ。
彼はですね、これまでずっとサエを守り続けて来たんですね。
ただ、必死で弟を守る事で、自身の心を守って来た側面もあると言うか。
しかし、二人は成長し、いつまでも一緒には居られない現実も見えて来た。
また、匠吾然り、ニレルとジョシュア然り、いつも選ばれるのは特別なサエの方。
自分は誰からも必要とされない、空っぽの人間・・・みたいな。
このへんのチヨの心情が深く掘り下げられていて、読んでいて痛々しくて仕方ないんですよ。
そして、攻め二人にイラついて仕方ない。
そんな中、ニレル達にサエを盾に脅され、二人のマンションに連れ込まれるチヨ。
何故か二人を相手に発情してしまい、熱に翻弄されるまま激しく抱かれてしまい・・・と言う流れです。
う~ん・・・。
しつこいですが、ニレル達にイラついて仕方ないのです。
チヨを好き放題するクセに、サエしか目に入ってないような態度を取り続ける。
そして、チヨはそんな彼等の態度に傷付く・・・。
彼等の真意はですね、ラストでちゃんと明かされるのです。
が、その真意にも若干イラついちゃうんですよね。
好みの問題ではあるんですけど、もっとこう、正攻法で来て欲しいのです。
何と言うか、男らしくない上に、普通に酷い。
チヨの方はとても素敵なんですよ。
傷付きながらも、互いの為に弟の手を離す決意をする。
そして、自分の足で歩き出すー。
これ、攻め二人、あんまり必要なくね?
チヨの成長を二人は支えるどころか、無駄に傷付けてるだけじゃね?
完全にチヨのオマケで、ただのエロ要員じゃね?
みたいな。
いや、う~ん・・・。
誰でも無い、自分が必要とされた事で、生まれ変わる主人公と言う部分はとても素敵なんですけど。
ただ、攻め二人、エロ時とこの部分しか存在意義が無いと、個人的には思えちゃうんですよね。
ホント、ここが無かったら、この二人死刑ですよ。
そんなワケで評価に悩みますが、チヨの一歩踏み出す様がとても感動的な事と、ラストが素敵な事から「萌」です。
攻め二人、もっといい男だとホント良かったのに。
とても読み辛い作品でした。途中挫折しそうに。
前作あるそうですが未読です。読まなくても良いかな?
2人の攻めに愛される。複数でセックスするのも嫌いではありません。
でも大半が受けに対する愛情が見えなかった為に、攻め達に悪印象しか無かったです。最後の最後に言われてもって感じでした。
それから受けが頭が良いのか悪いのかが書ききれてなくて、キャラに魅力が無かったです。
全体的にわちゃわちゃ煩い印象でした。他の登場人物の掘り下げも中途半端だし、作者さんの頭の中だけで楽しんでる感じがしました。