かわいいんだけど、甘くない、ぬるくない、でも光あふれるハピエン、山田ノノノ先生ならではの物語だと思います。
タカヤくん!ん~~、かわいい!顔も、やってることも、吹き出しのひらがな表記も、ほんとに可愛い。素直で頑張りやなのに、売れないホストとして鬱々と日々を送っていたタカヤくん、サイトーさんと出逢って好きになっちゃって、こんなにチョロくて大丈夫?ってみんな心配しちゃう。でもそこから前向きに、差し込んできた光を目指して生活が変わっていきます。タカヤくんが見つけた光は、これまでとは違う明るさ、違う温かさだったんだろうと思います。
そして、サイトーさんがずっと囚われていた辛い過去から、別の生き方に目を向けることができたのは、タカヤくんとの出逢いがあったから。サイトーさんにとっては、夜明けの薄明が、新しく何かが始まっていく黎明となったような気がします。
二人がこれから共に歩む人生が、明るく温かい日々となることが、タイトルに表現されているのもすっごくすてきです。これまで、山田ノノノ先生の作品では、「一目惚れした人がドMだったので」「跪いて愛を問う」がどっちか決められない一番好き、だったのですが、2択が3択になりました。素晴らしい物語をありがとうございます!
この先、幸せな日々が続くんだろうなあって思って終わった1巻。そんな訳ない、そうですよね、そうですよね。でも、表紙は見つめ合う二人。
とんでもない新米画工の登場、いいですよねえ。しかもその師匠が為一先生!ってことで、「森羅万象目に見えるもので描けないものが在ってたまるか」にもすごくリアリティを感じます。単なる執着なんかじゃない、猿北先生の人柄が端的に表現されている気がします。
そして、未来の自分たちのあり様を想像できない寅次に青天の霹靂!後妻の話。猿北先生が出所にならなかったとしても、いつかは当然湧いてくる話ですよねえ。あんなにも茫漠とした、辛い七年間を鉄三さんの助けもあってしのいできた八重辰なのに、再び別れを覚悟するなんて。本当に本当に八重辰の事を思ってる…。高輪での「一蓮托生」泣けました。八重辰も自分自身の幸せをつかむ事を肯定できたんだなあって。二十六夜待ちっていう設定も、ありがとうございます!!
さらに!今回も、前掛して縁側に立ってるだけでかっこいい、美しい寅次。絽の着物なんか着ちゃって、ますます色気駄々洩れの八重辰。最後の描き下ろしの出会い茶屋の女の子の気持ち、みんな共感、ですよね。
最後に、漢字は違うけど鉄三(蔵)さん、為一先生、こふで先生は葛飾北斎がお好きで、江戸文化もお好きになられたのかなって思いました。
しっとり美しい、温かい物語をありがとうございました。北斎の還暦ってことで文政期かなって勝手に妄想してます。次の作品でも美しい江戸に浸らせていただければ幸いです。大好き!
たまらないです!寅次も八重辰も、ほんっとに色気匂い立つ二人。そして、こふで先生の描いた、この江戸後期という世界観、大好きです!
まず、出会いは海を望む品川(?)辺りの料亭、濃密な屋根船のシーン、向島墨堤近くの豪奢な料亭、三人で出かけた三囲神社(?)、千枝屋の座敷やお庭、土蔵や離れの茶室、ほんとに素晴らしい、大好き。当然のことながら、こふで先生の創った世界なんですが、随所にリアリティが盛り込まれ、二人の生きている場所なんだなあって、妄想全開です。
次に着物。寅次のまくった袖から入墨、股引姿もかっこいい、八重辰は羽織でぴしっと決めてるんだけど余計にエロい、お天ちゃんは着物も帯も簪もみんなかわいい。
そして寅次も八重辰も、本当に細やかに互いを思い遣って入るところ、大好きです。別れた後のそれぞれの七年間、ん~~。特に八重辰は、当時は当たり前であったとは言え、大きく人生が動いた時期、重く辛く、心の拠り所を自らシャットアウトし、なんとかお店をまわしていかなければならない、選択肢の無い孤独な七年。だからこそ、よくぞ探し出してくれました、寅次よ!
これから二人でお天ちゃんを育み、忠太をはじめ多くの奉公人たちにも支えられて店を守っていくんですね。それは、八重辰がもがき苦しんできた七年間からの実りなんだなあ。これって現代のドラマとも受け取れますよね。だからこその魅力倍増!
こふで先生、ありがとうございます。
うーん、さすが…。
女の子視点でのBL、しかもB当事者の一人の彼女という設定が斬新であるからだけじゃない、この設定だからこそのストーリー展開、中村明日美子先生、唯一無二!
戸森さん、犬飼くん、三郷くん、みんな美人。明日美子先生の絵、ほんとに美しい。戸森さんの視点で物語は進むので、執拗なまでに拳を振るう犬飼くん、無抵抗で受ける三郷くん、の心情は会話としてもモノローグとしてもほとんど描かれていません。でも、二人の表情と行動にほんとに巧みに現れていると思います。絵でこんなにも心情が伝わってくるなんて、ほんとにものすごいこと、さすがの明日美子先生、漫画の表現力ってこういうことなんですよねって改めて感じ入りました。
二人が出会った瞬間から互いに本能的に、理性をぶっ飛ばすくらいに惹かれ合い、それを彼女という近くて濃いポジションだからこそ、気づいて理解していこうとする戸森さん。
そう、戸森さん、かっこよすぎ!再会してまだよーじに気持ちがあったのに、だからこそ好きな人の本当に望むことがわかっちゃったんだろうなあ。でも、きっと戸森さんも幸せに!!
1巻からずっと読んでの感想です。とにかくこの作品には、豊田悠先生の優しさがいっぱい詰まっている気がします。
始まりはギャグテイストが多くて、とにかく笑っちゃう。黒沢くんの妄想も、それを知った安達くんのあたふたも、可愛くて面白くて。何より、みんな本当に誠実。黒沢くん安達くん、だけでなくて、柘植くん湊くんも。
でも、巻を追うごとに二人だけで幸せになるんじゃなくて、それを祝福できる周りの人たちもとっても大事なんだって、当たり前のことなんだろうけど、感じました。
友達、それぞれの家族、会社の人たち、新居を決めるにあたっての世の中との接点。二人を取り巻く人達が、当たり前に受け入れ、偏見なく接してくれる、そんな近未来に繋がっていってほしいと強く願います。それは、きっと先生も思っていらっしゃると…。
これからもずっと見守っていきたい二人、いや四人です。
1巻からの感想になります。二人が出会うことでお互いに光を見出し、育み、新たな道へ。展開としては王道なのかなと思いますが、二人の心の変化、成長を丁寧に丁寧に描きながら進んでいきくところが大きな魅力なんだと思います。
好きなところ、まず雅。もう、かわいそうは可愛い、優勝!の代表。過酷な家庭環境にもめげず、たった一人で頑張ってきた姿、晴斗でなくてもあの肋骨をなんとかしてあげたいって思っちゃいます。Ωであってもいいんだ、一条を頼ってもいいんだ、と心が解けていく過程、ほんっと可愛い。大学では周りとの交流が増え、自立したい、一条の役に立ちたい、対等でありたい、と成長していきます。エライ!そして、断ち切った家族との関係に向き合うことでその先へ。晴斗を待つ不安そうな雅、可愛くて可愛くて。
そして晴斗、爽やかアルファなんだけど、雅のこととなると溺愛、庇護欲全開。わかります、わかります。大学生になってからも雅を守ろうとするあまり、衝突。でも、雅の弟を通してその家族に会いに行くって、なんてかっこいい!
これから何があっても二人なら大丈夫、きっと乗り越えていけるって確信してます。1巻も2巻も泣けたけど、最後は幸せな気持ちで涙しました。咲本﨑先生、素晴らしい物語をありがとうございます。美しく完結したのになんなんですが、スピンオフで超甘あまがいただければ幸いです。
前評判を軽く、超えてくる物語でした。3巻通しての感想です。
こんなにも長く長く熱い想いを持ち続け、それは明るい未来へと続いていくなんて!!人生で出会えたことを感謝、の作品です!
この物語のキーマンはラベルかなと。リー様が本当に望んだのは、常に愛する人の隣にいること、共に暮らし、歩んでいくこと、ではないかと思います。
王への気持ちは、縛りをかけられて伝える事はおろか、抱くことも許されず、水垢離?で流してフラットな自分を保とうとしていたようですが、それでも抑えきれない、思いきれない愛を使役に託したのだと思います。王が願ってやまなかった、最初で最後の一夜でさえも!なんて切ない。王はリー様の縛りを知らないが故に…。ツライ。王もまた、一人の人ではなく、王という役割の中でしか生きることを許されなかったように思えます、魂だけになるまでは。けれども、やっぱり全幅の信頼をおけるのはリー様、だからこそラベルの全てを預けたんだと。
ラベルを育てることでリー様には自然と新しい道が現れてきたんだと思います。川岸へラベルを迎えに、そして王とお別れをしに向かう事態が生じるまでは、自覚はなかったのかもしれませんが。そして、守り慈しみ、育ててきたラベルによってリー様は解き放たれるわけです。
リー様とラベルの関係は、家族と言えると思います。ラベルは、「リー様」と呼んで師として敬愛していますが、時々使役が漏らす本音、いいですよね。リー様もそれを受け止める日常。
でも、これから二人の関係性は変わっていくんじゃないかと思います。王の目指した人と魔法使いが対等に共存する世界の実現は、図らずもラベルに受け継がれました。坂の上の家で、志を共に満ち足りた日々を重ねていく人生。二人は家族よりもっと特別な関係になっていくのでは、と思いました。
この作品は、私のように後から知って大好きになる人がこれからもたくさん出てくると思います。私もこれからも幾度となく読み返すこと必至。何度も何度も泣けますが、最後は幸せな涙で満たされます。明治カナ子先生、本当に本当に素晴らしい物語をありがとうございます!
電子で買ったけれど、紙で欲しくて本も。切ないんだけれど、ほっこり温かい、大好きです!
まず。画力すごすぎます。狐と鳥の子なんですが、めちゃくちゃすてき。しっぽや羽が着物と本当に違和感なくマッチしていて美しい。九重の耳やしっぽの豊かな毛並み、ステキです。ピー助の羽が成長とともに変化するに伴い、着物もシュッとクールにかっこよく変わっていきます。
次に。ピー助の成長、刺さりました!もう、ほんっとに可愛くて可愛くて。鳴いて「ごあん」を与えてもらうばかりだったのが、九重の役に立ちたい、ためになりたいと。九重は非常食だったはずのピー助に、絶対的な信頼、というか愛情をもらっていくうちに変わっていきます。
飛べるようになったピー助改めよすがは、まだひな鳥ちゃんなんて言われてるけど、これからもっともっと雄みを増して、かっこよくなっていくんだろうなあ。
ずっと一緒、ずっとしあわせに暮らしてね。
年下✕年上、溺愛ふんわり日常かな、と勝手に想像してたんですが、んー、はるか上、でした。
まずどっちも眼鏡イケメン、好きです。そして大人同士の、しかも5年も同棲してるのに、この可愛い関係は!
まず、啓司さん。男同士、年上、自分には好きになってもらえる魅力がない、と思い込んでいて、その自信のなさから嫉妬、モラハラ的な言動、となってしまう。ほんとは潤也が大好きでずっと一緒にいたいと思っているのに。この不器用さがなんとも可愛すぎます。潤也に言われた通り、指先くるくる体操(?)しちゃってるなんて!
潤也がすごいのは、啓司さんの不器用ゆえのひどい物言いを受け止め、その上をいくところ、健康管理もしっかり考えていろいろ実践しているところ。全て自分のものにしたい、支配したい、的な溺愛が、本当にささりました!ビターチョコでコーティングされてるんだけど、中はシロップ漬けのスポンジケーキ、みたいな。
ぜひ、二人の日常をもっとください、よろしくお願いします。
剛毅木訥、みたいな感じのキャラはそんなにすきじゃなかったんですが、蘇芳くんにさされました!!上田先生の、恋が落ちたら、恋が満ちたら、もすっごく好きで、大人の相手を想っているからこそのモダモダ感、はこのスピンオフでも堪能させていただきました。決して派手ではなくて、シックでスタイリッシュな雰囲気、ほんとにステキです。
蘇芳くんの、顔もスタイルもほんとにかっこいい。そして、セイさんとは対照的。セイさんが巧言令色ってわけじゃないんですけどね。セイさんの、人の懐に入りやすくて、親しく接するところは良さでもある、とわかってはいてもやっぱりモヤモヤする蘇芳くん。わかります、わかります、いい気分はしないよねえ。自分ばっかりじゃない?って思ってしまう。
でも、菱本さんからのアドバイスを受けて、セイさんから歩み寄ってくれて、ほんとに嬉しかったんだよね。
二人のお家も仕事場もステキ。これからもきっとコラボ制作は続くんだろうなあ。その後の二人を知りたいです、できれば続編をお願いします。