いま、一番好きな作家さん。
なのでなんとかレビューを書きたいとここ数日ずっとうんうん唸っているのですが、どうしても上手く言葉が見つからない。。なので何も考えずに書きますんで、多分あんまり参考にならないです。。すいません。
コメディタッチで描かれている、軽やかな作品ですが、読むたびに泣いてしまいます。
生きているうちに見失ってしまった「何か」。。そんな、かろうじてこころの奥底に引っかかっていたものが、再浮上してきてしまうような様を恋というなら、この鷹尾の抱いているものは恋なんだろうな、と思います。
そして譲は多分…そんな、鷹尾自身すら忘れ果ててしまったような「何か」を、ずっと見つめ続けることの出来る、唯一の存在で。
そんな存在がこの世にいてくれることとは、なんと幸運な事だろう…と、思う。ありえない事だと思う。自分の無力さと現実のシビアさを知ってしまえば知ってしまうほどに。
そんな不安感が多分、こどもの頃に「何か」を捨てて生きることを決めた鷹尾の中には、あるんだろうと思う。
打算なのかピュアなのか、執着なのか恋なのか、名付けようもない…距離感すら判然としない、曖昧としながらも、確かにそこにある…このふたりの絆のようなものが、どうしようもなく、ツボです。
主人公が男にモテまくってしまうという設定なのですが
どうも説得力が今一つでそこで引っかかってしまいました。
言葉で言われるより、何かのエピや絵で具体的に
そういう何とも言えない色気のあるキャラだって
感じさせて欲しかったかな…
メガネでスーツで色気がある人は大好物なのに!
そして契約や体から始まる恋も好きなんですが
どうも主人公に好感が持てにくく…
どこが良いのかが最後までイマイチ解らず…orz
なんかひねくれた態度をとってしまう主人公が
なんでこういうリアクションをとってしまうのかの
適度な理由づけがあったらもっと違ったのかな??
スーツでメガネだし、絵は好みなんですけど
なんていうか、色気(エロスつかフェロモンつうか)が薄い??
かなり残念でした…
最後の鬼のお話は良かったです。
良かった!なんというか、夏目さんの力量を感じさせる作品でした。
自分は言外の物語部分(行間の物語…マンガならコマ間?)を感じさせる作品が大好きなのですが、夏目さんにはそれがあって…これも凄く良かったです。読んでて何度か深いところからぐっと込み上げてくる部分がありました。
夏目さんはどの作品もだいたい明るめ、ほのぼの、あったか系メインなものが多いけど、今回はキャラが互いにトラウマを抱えている者同士という設定。
いつも思うのだけど、この方は人物造りが巧いと想う。
同性同士でも互いが惹かれていく事になる…きっかけとなるような裏付けが、どの作品にもさりげなく入っていて、それが土台となって話がとても自然な流れを生んでいく。
今回も和弘の性格やトラウマ設定もさることながら、それを読者に見せていく流れがいい。物語作りのセンスを凄く感じました。
あっさり目に描かれるところが少し残念なのですけど、人や世界に対する視線が元来温かいので、多少のきつい過去があったり、ハードな展開があったりしても恐らく夏目さんならいい感じに昇華出来るのでは…と思うから、今後はもっと重めのがっつりしたストーリーにも挑戦して下さったら嬉しいな~と思いました。3話と4話の間にもう一話…あったら良かったな。
少しずつ長編、連載が増えてきているので、もっときっと巧くなりそうな気がする~~~(超期待!!)
それと私の好きな作家さんの中では夏目さんってエロがぜんぜん激しくないのですけど、私にとっては夏目さんのエロが一番エロく感じられる…
それはエロの時の受のコの表情が、堪らなく好みだからかもしれない…と気づいた次第。多分今まで読んだ作家さんの中で一番好きだ~~~
エロは描かれてる分量や体位とかシチュとか言葉とかでなく…受けのコの表情が一番重要なんだと自分に気づかせてくれた作家さんでした☆(なんじゃそら^^;)
夏目イサクさん初体験コミックス。
がーーん…どうしてもっと早く読まなかったの?自分…??
ってくらいに、モロ好みだった…。
セリフもキャラ立てもふたりの歩み寄りまでの展開もその後の感じも、何もかもが激ツボ。
飯田が坂本にどきっとするシーンがいちいちすごく印象的で…読んでいるこちらまで同じ気持ちになる。
ハトと戯れるシーンも、待ち伏せキスも、ふとん潜り込みも、坂本が飯田の腕の中で何気に見上げる目線も…どれもヤバいよ。この超無自覚天然誘い受があぁ~~~っ!(いや少しは自覚あるのか?)
こっちまで恋に落ちそう…(てか落ちたよ完全に!)
イサクさん、まだ読んでない作品がいっぱいあるので今、すっごく嬉しい気持ちです……
明治さんはひとの無意識領域にアクセスする能力を持ってるんじゃないか?と思っているのだけど、このシリーズはその辺がかなり表面に現れていてすごく面白かった。
まるで文学作品みたいな気配すら感じさせるところがあるけど、受けのかわいらしさや軽やかさも併せ持っていて、重いだけでは無い個性が秀逸。絵のセンスも抽象絵画みたいな無意識に訴えてくるものがあって非常に惹かれる。
その明治さんの作品の中でも「帰る男」という、この本に収録されている作品は…何がツボなのかわからないが…どうしようもなく心に突き刺さる作品で、大号泣…。SMテーマな作品だったのかもしれないが、ただのSMでおさまらない…人間の業の哀惜みたいなものがこの短いページ数で描かれていて…本当に驚いた。どこかの映画監督に映画にしてほしいくらい。