二枚組を聴き終えて、まるで一本の映画を観たような感覚になりました。
壮絶な過去を背負っていながら、どこか達観していて不思議な雰囲気を纏っている光。独特な儚さと幼さと母性の絶妙な塩梅が斉藤くんの柔らかい声質を余すところなく活かしたのではないかな?芝居の表現力が高過ぎて本当に凄まじかったです。
そして、羽多野さんのここまでナチュラルで等身大な演技は初めて聴いたかもしれない!仁はいわゆるテンプレなスパダリ攻め様ではなく、格好つけ過ぎずに、泥臭さも強かさも弱さもあって、人間味あふれるところが愛しいです。
一番心にじんわりと来たのは光が斗真に言った「2番とか3番とか10番とか100番くらいの愛情を細かく稼いで生きていくしかないときだってあるんだよ」というセリフ。
AV業界の話だからエロ重視な作品かと思いきや、良い意味で生々しくてノンフィクション的な人間ドラマでしたね。
色んなシチュエーションの絡みシーンが散りばめられていて、しかも最後に男優としてではない二人が結ばれたシーンが超絶しっとり甘々で、BL的な萌えポイントももちろんたっぷりばっちりでした。