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中立作品

エキスパートレビューアー2023

女性ぱるりろんさん

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不毛な口げんかを楽しめなかった

高校生のときからライバル同士だった二人。大学は離れたものの就職して再会し、いまは営業一課のトップ、営業二課のトップとして成績を争っている。二人は寄ると触ると喧嘩ばかりなので、ライバル関係であることは職場でも公然の事実。
あるとき口げんかが講じて、どっちがお互いを口説き落とせるか勝負することに。というお話。

すみません。どこかで読んだような。どこかで知っているような。そんな思いを拭えないまま一冊が終わりました。
私はいい読者ではありませんでした。
第1話の、絵を追いやるくらいの科白の応酬(口げんか)が一冊続いたらどうしようと思うくらいテンションが高かったのですが、少しずつおさまっていきまして、こちらも慣れていきました。CDだとまた違うのでしょうが、テンポはよくても読むのはちょっときつかったです。いつまでも意地っ張りで、それが魅力ではあるのですが、子供っぽい不毛な応酬を楽しめなかった。
このお話の肝である、「ずっと好きだった」がようやく出てきた時にはほっとしました。
繰り返しますが、完全にこちらに非があります。

下巻の補完にはなりませんでしたが可愛い一コマです

上下巻のセット購入の有償特典である小冊子。
下巻を読みすっきりしなかったので、こちらの小冊子に救いを求めるべく手を伸ばしました。
結果、やっぱりすっきりしませんでした。
内容は、薬袋と由一先輩が初めて致した日の翌日のお話で、薬袋はとっても嬉しかったけれど由一先輩の様子がこれまでと全然変わらないので不安になるという、薬袋かわいいというお話でした。

私が下巻ですっきりしなかった理由は、由一先輩の真意が読み取れなかったことでした。
由一先輩は複雑な環境で育ち、誰にも明かせないさまざまな問題を抱えていることから、たったの上下巻で解消するとは(しかもメインは薬袋の方だったし)私も思っていませんでしたが、でもこの上下巻の先に繋がるヒントの欠片とか、何かが欲しかったのでした。たとえ別CPでもいいから今後の刊行予定があるとか、なんでもよかったのです。
で、期待をこめて小冊子を開き、ああー、と落胆しまして。分かってます。たかだか20ページで由一先輩の何が解消されると(以下くりかえし)
いつかどこかで相見える日が来るのでしょうか。
薬袋が由一先輩の頑なな心を溶かす日が?
そんなことを思っているから評価が辛いです。ごめんなさい。
それがなければ、可愛い~お話です。

両思いだと展開が難しい?

時制としては1巻の続きですが、内容は1巻の補完のようなお話です。
二人はちゃんと付き合い始めてそれほど時間が経っていないこともあり、過ぎるほどに仲良し。
淳は大学生、理人は高校生ではあるのですが、それほどの障壁にも感じませんし、当て馬のようなキャラも当て馬にはならず、誤解も早々に解けますので、一冊を通しての盛り上がりはあんまり無いです。
淳の悩みが、理人のエッチが濃すぎる、というものなので、尾田っちではないですがこちらも遠い目になる感じです。
会う回数を減らせばエッチをする回数も減る、という発想で、淳がバイトを入れたりサークルに入ったりして誘いを断るのも、若気の至りといえばそうですが、避けられてると感じて不安になる理人が可哀相と思ってしまいました。
1巻は、昔読んだ少女マンガを思い起こしましたが(地味子と不良の恋愛もの)、2巻はそういうことはなかったです。
やはり付き合うことになって仲良しだと、ストーリーの展開が難しいのかな。番外編SSの連続のような感じがしてしまいました。
エッチシーンは多いです。
これは好みの問題なのですが、淳があんまり気持ち良さそうに見えないのが残念でした。なんだろう、表情かも。

説明が足りない

刑事×刑事で、新パートナー、過去の事件、陰のある訳あり、とくればやはり期待値は高まり、わくわく読んでみた次第です。
面白い内容だとは思うのですが、どうしてこうなったんだろうと不思議に思うくらい、ものすごく分かりにくいです。
話が現在と、過去エピソードを行ったり来たりするのも、こういう内容ならばよくあると思いますし、キャラクター造形もハードで、ある意味よくある天真爛漫系と陰のあるクール系で特異な設定でもないし、それなのになんでだろうと。
全4話というのがいけなかったのかなと思いました。
いろいろな仕掛けをちりばめるには、4話は短すぎて、ストーリーのまとめも、二人の仲も、すべてが唐突で、エンドマークを見た時には放り出されたようで愕然としました。
後ろに相良の兄の短編が入っていますが、これを入れるなら本編を1~2話膨らませた方がよかった。
実はもう一冊過去エピソードだけの本が別にあったりするのか?と著者の過去作一覧を見るなどしましたが、該当しそうなのがなくて。
絵も丁寧で見やすくて、1話お試しを読んだときにはまさか自分がこんな感想を持つとはまったく思っていませんでした。
仕掛けもキャラクターも勿体ないです。

続き物でした(ため息)

Dom/Subユニバース、義兄弟、極道のトリプル盛り。
本書の義兄弟とは、腹違いの兄弟の意味です。極道のかための盃の義兄弟ではないです。
近々2巻が出ることは知っていたのですが、本書に巻数表記がなかったので、勝手に2巻は続編だろうと思い込み、かなり気軽に読んでしまいました。
が、がっつり続き物でした。「1」と表紙に書いて欲しかったですね。
とても残念なことに、1巻だけでは兄と弟、双方の気持ちがよく分かりません。
兄がDomで弟がSubで、まったく仲良しではなく寧ろ弟の方が兄に反発しているのですが身体の関係があります。兄は弟のことになると感情むき出しになるし、弟はやたらに兄に反発するしで、お互い特別な感情を持っていることは分かりますが、恋愛感情とまでは書かれていないし不明のまま、また、二人とも相手の感情に気付いていません。
読みながら後半に向かってなにか進展があるかと思っていましたが、なんのヒントも無いままに1巻が終わってしまいました。
組の抗争も絡んで来そうですが、こちらも水面下の話に留まっています。
たいへんに消化不良です。たいへんに消化不良です。(繰り返し)

失速した感じ

2年生から3年生に進級する際、2年生の喧嘩トップが3年生のトップにタイマンを張る風習がある高校。
たいていは3年生がやられるのに、5年前の3年生トップだけは誰にも負けなかったという伝説がある。(5年なのに伝説かはさておき)
その5年前のトップが、古典教師としてこの学校に赴任してきた、という設定です。
主人公は2年トップの遙香で、誰と喧嘩してもすぐに勝ってしまうのでつまらないと思うくらい天才的に喧嘩が強く、それが周囲にけしかけられて伝説の5年前トップの古典教師に喧嘩を挑むハメに。
その後なんやかんやで先生のことが好きになるのですが、1話、2話、と話が進んでいくごとに、勢いがなくなっていくように感じました。
どうしてかなと思ったのですが、1話の勢いは周囲の子たちが作っていて、遙香も成美先生も二人ともローテンションが常なので、二人のシーンが多くなればなるほど大人しく見えたせいかもしれないです。
悪いことではないのです。周りに流されるだけだった遙香が色々考えるようになったり、成長も窺えます。
ただ、遙香が成美先生のことが気になって、そこから恋に発展するのは分かったのですが、成美先生側の気持ちの変化はあまり分からなくて、押されてその気になっただけ?とも取れるし、リスクが高いのは先生の方なので、それを乗り越えるほどの熱をあまり感じられなくて残念でした。
最後のお話も唐突に感じてしまいました。

彗星少年 コミック

ツブキ 

恋愛感情にまで引き上げるのは難しい

つきあっていた人に騙され、仕事もうまくいかない推理小説家の司朗のもとに、父の再婚相手の連れ子である耀(あかる)が転がり込んでくる。
すぐに帰るだろうと思ったのに、2~3日、1週間、一ヶ月と居着いて、いつのまにか一緒に暮らすように。15歳離れた義弟との関係に戸惑う、再生の物語です。
兄弟の日常生活が描かれます。弟は大学生で、司朗のために食事を作り、三食食べないとだめだと小言を言ったりしてお母さんのように世話を焼きます。そんな耀は司朗にとっては宇宙人のような存在で、意思の疎通が図れず、明るくてきらきらしていて異質です。それがいつしか一緒にいることに馴染んでいきます。
二人の関係性、耀の存在が頑なな司朗の心を揺り動かしていく様子が本当に淡々と描かれます。大きなドラマはありません。
耀は明るくて元気な性格ですが苦労人なので、偏屈とも言える司朗を包み込んであげられる度量のようなものを持ち合わせているように思えます。
この世界に浸れれば良い作品だと思えると思うのですが、私の目には耀はどうしても子供に見えてしまい、20歳だ、大学生だと分かっていても、35歳の大人の屈託をどうこう出来ると捉えることが難しかったです。
キスも突然に感じました。司朗は恋愛感情をいつ抱いたのか、本当にそれは恋愛なのか。ましてや自然にセックスできるものなのか。
連れ子同士とはいえ表向きは一応は兄弟で、それを凌駕するほどの強い思いを二人から感じ取ることができませんでした。
人嫌いだったひとが他人を受け入れることができるようになった、というのであれば、なるほどと思えますが、この作品のこの展開は唐突に感じました。どちらかというと耀のキャラクターによるものなのかもしれないです。

いろいろ惜しかったです

「桜吹雪は月に舞う」は「華は褥に咲き狂う」のスピンオフとのことです。
「華は~」8巻まで出ていますが、そのうち1~4巻は電書のみ。「桜吹雪は月に舞う」の1冊目も電書のみです。
小説は紙で読みたい派で、悩んだのですが、「華は~」も「桜吹雪は」1巻も読まずに、いきなり本書を読みました。
巻数ものは順番に読むべきであり、私のレビューはあまり参考にならないと思います。

なのにどうして2巻だと分かっていながら読んだのか。
それはひとえに時代物が好きだからです。ゼロではないですが、絶対数は決して多く無いBLの時代物。
しかも大好きな江戸時代。慣れ親しんだ遠山の金さん。あらすじを読むと、百人斬りの大罪人と北町奉行の恋愛らしく、期待値だけがめきめき高まっていきました。
それだけに色々と惜しかったです。細かいところがどうしても気になってしまいます。
ページ数の都合かもしれませんが、ものすごく都合よく展開する(ように見えてしまう)、いいところにちょうどいい人が現れて事件が解決する。
主眼が恋愛なのは分かっていますが、事件物なので、残念に思いました。
また、金さんが御白洲で桜吹雪を見せる一番いい場面で、目ん玉かっぽじって、は無いなと。担当編集さん読んでないのでしょうか。自分の目を疑いました。かっぽじるのは耳の穴。目ん玉はひんむく。

恵渡(えど)、永崎(ながさき)、弐本橋(にほんばし)、陽ノ本(ひのもと)など、地名の漢字が置き換わっていて、似て非なる世界観なんだなと目で分かります。面白いなあと思いました。遠山は統山でしたし。金さんも錦さんでしたし。

本書は「奉行と閻魔」「奉行と人斬り」の2本立てです。一粒で二度美味しい。細かいところが気にならなければ楽しめると思います。