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神作品

エキスパートレビューアー2023

女性おさつ新時代さん

レビュー数9

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今年度147位

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壮大な使命を、共にやり切ったような気分!

上巻は、藍と悠斗と共にウラヌンティウムに飛ばされたような感覚で、とにかく世界観に馴染むのに必死で読みました。
ニキアスと藍が通じ合ったことも、少し唐突な印象を受けましたが。

下巻に入り、上巻で少し引っかかっていた部分が全回収されました。

転生または転移ものって、比較的早く異世界に行くパターンが多いですが、こちらはNYが割と長かった。ウラヌンティウムに飛ばされてからも、ニキアスとすぐ合流しない。
藍とニキアスだけでなく、藍と悠斗という関係も物語の重要な軸であり、またアンブロシアとしての"性"を描くためにも重要だったのだなぁ、と。
そして、ただの人間として過ごした藍の25年と、イーサンとして生きた30年、NYで出会い2人で共有した僅かな時間が、藍とニキアスにとって重要な人生の一部で、使命や役割から離れた、確かに価値ある時間だったんだな、と思った。

神の世界は、馴染みのあるギリシャ神話や古事記のように嫉妬あり、裏切りありでドロドロサスペンスな感じで最高に面白い。
個人的には戦闘シーンがもっとあっても良かったですが。

登場人物も上巻より増えて訳がわからなくなりそうだけど、全然大丈夫だった。

ニキアスとカイロス、オケアノスと悠斗、悠斗とセルジオン、悠斗とユーニス、エロクアとタナトス(←最推し)、藍とクロノス、藍とシメオン…

それぞれの関係、全部が尊い。
クリソテミスと藍も良いわね。おばあちゃんと孫、みたいな。

遅読な私は下巻読むのに3日かかったせいで、脳みそが完全にジャックされ、読後容量オーバーで、少々の頭痛。
長い旅が終わって、若干の燃え尽き症候群。
素晴らしかった。
神力でワームホール開いちゃう厨二感が、また良かったわ〜

良すぎて言葉にならない…

「蒼穹のローレライ」で泣きすぎて、なかなか手が付けられなかったのだが、「碧のかたみ」も出ちゃったし…と思って恐々読む。

冒頭で、もうたまらなく好きなやつ…!と。
妄愛とでも言いましょうか。受けの盲信的な愛情。好きです。
ところが。読み進めているうちに、あれ?なに?めちゃくちゃ苦しい。。
とにかく、会話が無い。から、攻めの考えを押し計るしか無い。
これが、また、私好きなパターンで。いつからなのか。どこまで計算なのか。そういうのを探らせてくれるキャラが非常に好きなので、攻めが良かった…!
戦場シーンも訓練シーンも無い。が、戦時中の暮らしや価値観が息苦しさを感じるほど。
口に出せない、出してはいけない攻めの気持ちを想像させる。

そして商業番外同人誌「葉隠否定論」は、「天球儀の海」のアンサー本です。天球儀の海上下巻で出せばいいのに、と思った。
坊ちゃん(攻め)の独白本。
答え合わせができて、私は満足。

今年読んだ本で一番好き。
ずっしり重たくて、頭がくらくらするほどの愛でした。

ムシシリーズ未読でも読めるけど、出来れば…!

ムシシリーズは全く未読です!って方でも、わかるようにはなっています。

ですが。出来れば…
「愛の在り処をさがせ!」
「愛の在り処に誓え!」 を読んで欲しい。

更に望むなら、一作目の「愛の巣へ落ちろ!」
も読んで欲しい。

そして、シリーズの他作品は読んでなくても全く影響ないです。

まず、「愛の巣へ落ちろ!」でムシシリーズの世界観を網羅出来ます。
ハイクラス・ロウクラスだけでなく、攻・タランチュラ×受・性モザイクなので、ハイクラスの中でのタランチュラの位置や性モザイクについても理解できます。(テオは性モザイクじゃないけど、研究テーマにしています)
今作でも、攻めの七雲澄也くんの名前だけ論文か何かでチラッと出ます。
こちらは、ドラマCD、コミックスもあるので是非。

続いて、「在り処〜」2作。
2作読まずにはいられない続き物。読んで。
「愛の嘘を暴け!」は「在り処〜」のスピンオフなので、これを読んでいるかどうかは結構大きい気がします。
何故なら「在り処〜」はムシシリーズの中でも、少し毛色が違う。
舞台となるケルドア公国が独特なんです。
ケルドア公国は「愛の嘘〜」のテオの母国。
テオの兄・シモンとその子を産むために嫁いだ(嫁がされた)性モザイクの葵の話なのですが、一作目はかなり壮絶。
二作目は、シモンどうした?ってツッコミまくり。面白いです。

特殊な環境下で幼少期を過ごしていたこと、テオの母親や使用人達からされた扱い、今作の攻・フリッツの存在がどういったものだったのかが、わかります。

テオの愛されたい、望まれたい、自分の帰る場所が欲しい、といった欲求がどこからくるのか、を知って欲しい。

だから、「在り処〜」2作品は読んで欲しい。
ちなみに、「在り処〜」はドラマCDありません。ドラマCD向きではない話だけど、私はめっちゃくちゃ好きです。

それを踏まえて。
「愛の嘘を暴け!」良かった。エロが少な過ぎて、ムシシリーズか?と思ったけど。フリッツ、ヘタレおじさんだな、と思ったけど。
良かった。良かったよ。親戚の子の成長を見守った気分だわ。
感想少ない(笑)
個人的にはアントニーを選んだ方が幸せになれるんじゃ…と思ったが、ただ1人しか愛せないんだからしょうがないわね。
葵が元気そうで何より。産ませ過ぎだろ、と在り処に誓え!で思っていたので。

人気に納得。

序盤のモブレや継父がどうにもキツくてなかなか読み進められずにいました。
内田春菊先生のファザーファッカーが出版されたのが中学生の時。衝撃が凄く…親による性的虐待描写が、若干苦手。特に兄弟が味方になってくれないケースは、どうしてもファザーファッカーを思い出してしまう。。

やっと読めました。継父はサラッと流そうと決意して。。

面白かった。人気があるのがわかる。
倒錯的だけど、読みやすい
花賀屋のような性癖の攻めは初めて出会いました。
彼は傷モノを愛する人。

傷に興奮する人=傷を付ける行為に興奮する人
というイメージがありました。SM行為が好きな人。スパンキングで赤く腫れ上がる皮膚に興奮する、とか。嗜虐的で支配欲が強いタイプ。

花賀屋はそれでは無い。
独占欲でもあるのだけど、一番感じたのが所有欲。

十有の傷は、彼の過去の男達が付けたものと、自分自身で刺した傷があるのだが、どれも過去に性的に虐げられてきたことを感じさせるし、
普通は憐れんだり、僅かに嫉妬心を抱いたりすると思うんです。
花賀屋は、その傷を愛でたい人。修復してきれいにしたい欲もあるけど、まっさらにしたいわけじゃなくて。
それかま同情とかじゃなく、性癖。
変わってる人だなぁ.と思う。

花賀屋は良い人で、スパダリの類。
ただ、変態だよね!っていう。
この変態具合が、また良いんです。
五東という花賀屋のとこに出入りしている学生がなかなかの気持ち悪さなのだが、こいつに覗かれているのを承知で、いや、見せるつもりで十有に潮吹きさせる。
牽制とともに、所有物を自慢したいコレクター魂が炸裂。
書ききれない数々の変態行為があるけど、それを淡々と粛々と行う。花賀屋という男は鼻息ふがふがしないんです。

十有は可哀想な子で、でも死なずに逃げ出すから、生きる強さがある子なんだろうな、と思う。引き取られた保護猫みたいに徐々にシャーシャーしなくなる。そして、懐く。
自分を汚いもののように思っていたのに、むしろ自分がされてきた性的虐待や、レイプによる傷、植え付けられた負い目を丸ごと愛してくれる花賀屋を好きになるのは、必然。
これ。花賀屋は「丸ごと受けとめて癒やしてくれる」抱擁力人間では無いのです。
それまでの十有の、苦しみ耐えてきた人生そのものを、「それが良い」と愛でる人間なのです。
過去を感じさせるものに愛着を抱くって、恋愛では珍しいと思う。
男は"初めて"が好きだから。
でも、おしっこしてるところを自分だけに見せるよう要求したりもするので、そこは独占欲なんだよな…と思ったり。

十有は居場所が欲しい、必要とされたい、愛されたい子であり、何より花賀屋に対して、過去を隠したり、負い目を感じる必要がないどころか、それを愛してくれる。

ここまでピッタリなカップルはなかなかいない。花賀屋コレクションに収納される十有が、みえてくる…シンデレラフィットです。
十有との華麗な変態プレイを日記につけていそう…いずれ自叙伝にしてくれ、と思った。

花賀屋についてばかりだけど、それくらい花賀屋というキャラに衝撃を受けました。

同人での番外もたくさんあって、面白い。
やっぱり性癖が独特だな、と思う。