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レビュー上位にいたので、手に取ってみました。
電子で買いましたが、紙で持っていたいぐらい気に入ったので、今度買ってきます。
うまく生きていくことができなくて沈んでいる大人2人が、静かに寄り添って、お互いを癒していく姿に、胸がじんわり暖かくなりました。
ちょっと感情が昂っているので、自分語りきつめです。すみません。
私自身も精神的に参って、ただ寝転がって泣くことしかできない日々を過ごしたことがあって、その時周りからの優しさからくる「元気出して」の言葉に苦しんだことがあり…。
唯一救われた存在が、何も言わず抱きしめていてくれたり、休んでな〜とだけ言ってくれたりした人だったので、ナカジョーに救われた木内に共感が止まらず、これを書いている今も涙が止まりません。
本当に、2人が出会ってくれて良かった。心からそう思います。
表現については、とにかく演出がお上手としか言えません。
語りすぎるような言葉もなく、ゆったりほのぼのした雰囲気のように見えて、不穏な何かがずっと潜んでいる感覚が癖になりました。知りたいような、知って傷つきたくないような。
確かに、ちょっと読み続けるのが辛いシーンもありました。
(ちょっとメンタルが揺れている方は避けた方がいいかも)
ですが、最後の過不足ない言葉と、とびきりの優しい表情で語られる2人の姿を見たときに、読み切って良かったと心が満たされました。
この作品に出会えて良かったです。ありがとうございました。
『メロンの味』の下巻。
続きものなので上巻が未読だと理解できません。上巻から読まれることをお勧めします。
「メロン」にちなんでなのか、表紙の表紙の色が緑なんですね。でも、色合いがちょっと違うんです。それぞれ、二人のイメージなのか、はたまたほかの意味があるのか…。
下巻に入り、今巻で木内くんの抱えるものがメインに描かれています。
しぐさとか、表情とか。
そういったものの描き方がとにかく秀逸です。こっそり闇の中で涙を流したり、明るくはしゃいだと思ったらしんみりしたり。そういう姿を見ることで、読者もまた、彼らに感情移入してしまうっていうのかな。木内くんが、辞めていたタバコを吸い始めるシーンがあります。「歌」に対して、彼はきっぱりと決別したのかな。そんな風に読み取れました。
そして、上巻から巻かれていた伏線が少しずつ回収されていき、木内くんの過去や胸に秘めている想いが見えてきます。
木内くんにしろ中城くんにしろ、胸にぽっかりと穴が開いていて、それを埋める術がなかった。胸にあいた空洞を抱えて生きてきた彼らは出会い、そしてその穴を埋める存在になっていく。
でも、すごく良いなと思ったのは、なし崩し的に恋人にならないところ。
自分の空洞は、自分で埋めるしかない。
穴を埋めるために、自分の足で立つしかない。
そして穴を埋めた、その暁には―。
温かな涙が流れてしまう、そんなストーリーでした。
絵津鼓さんが書いていらっしゃいますが、絵柄がかなり変わりました。前の絵柄も好きでしたが、新しい絵柄が今作品のストーリーにぴったりな感じ。
私のつたないレビューではこの作品の素晴らしさが伝えられないのがもどかしい。
多くの方に読んでいただきたいと思う、素晴らしい作品でした。
上巻を読んだあと、なかなか下巻を読めないでいました。内容は知っていたのですが、メンタルやられそうで、怖くって。もちろんハッピーエンドなんですけど。
ようやく決意して読んで、先生のあとがきを目にした時、涙が溢れました。この本には先生の全てが詰まっていたんだと。
何かを作り出す辛さと苦しさと怖さと、自分の限界とピークを知ってしまった時、諦められたら楽なのに何かせずにはいられない。忘れたくても印税で暮らしてる以上、目を逸らす事は出来ない。
先生がこの本を出すまでに、沢山の想いがあったんだろうなぁ。ファンとしては、出版に対しただただ感謝するしかないのですが。この気持ちが先生に伝わったら嬉しいな。
さて、肝心のストーリーですが(笑)
結局メロンの味の謎は、ラストまでよく分かりませんでしたー!(笑)メロンの味=嘘、偽り、偽物、だけど美味しいし、いい香りだし、好きって事かな。それはきっと2人の曖昧な関係に似ているのでしょうね。
ただラストで木内さん(攻)が中城くん(受)にプロポーズするシーンは、とっても素敵でした。この日に言おうって決めてたんだろうなぁというのが垣間見れて嬉しい気持ちに。未来が描けるって凄い事なんですね。ささやかな2人の幸せがずっと続く事を願います。
木内さんのある言葉に涙が出ました。
ページ捲ってすぐに目に入って来たので
見せ方が上手いなと思いました。
劇的な何かがあるわけじゃないのにすごく心の中に入ってくるお話しでした。
ゆっくりとふたりの距離が縮まって。
励ますのではなくなにも言わずともそばにいてくれることが一番嬉しいってなんか分かるなぁって思いました。
描き下ろしは急激に世界が変わっていてびっくりです!
微笑ましい。
もっとラブラブになってからのふたりも読みたいなぁ。
上巻を読んだ時点で「あれ?もしや⋯」とは思っていた。下巻では全て分かるのだけれど。何に対してなのか、何をなのか分からないけど、どうしようもなく「許されたい」といつも思っていた「あの時」が強く蘇って悲しい様な懐かしい様な今も日常の様な、そんな自分には何か突き刺さって来る絵津鼓先生の新作でした。作画を変えられたとの事で落ち着いた雰囲気に以前とはまた違った魅力が感じられましたし、個人的には好きです。カバーもシックな人物画でとても素敵。描き下ろしには自分も救済されたかの様な安堵を勝手に感じて涙が出てしまいました。